福井県には14基もの原発がある。亀岡市は、大飯原発から、わずか50~60キロメートルの距離しかない。
 現在、国や関西広域連合による原発避難計画のガイドラインでは、原発から30キロメートルまでしか避難計画の義務づけをしておらず、その30キロメートル圏内の避難計画さえ、ほとんどできていない。
 しかし、福島原発事故では、原発からの距離が亀岡市と同じ60キロメートルほどの福島市渡利地区がホットスポットとなり、高濃度に汚染された。放射性物質は、風や雨、気象状況によって拡散するので、何キロと、距離で線を引いても意味はない。
 福井にある原発で事故が起きれば、放射性プルーム(放射性物質が雲のような塊になったもの)が、風に乗って亀岡にも降り注ぐだろう。亀岡市にとって、原発事故は、他人事ではなく、まさに、自分たちの問題。
 無用の被ばくを防ぐためにも、当事者意識を持って備えをしたい。