ずさんな計画に待ったの声! 京都府条例モデル地域で何故?
立ち止まらないスタジアム建設にWWFもついに動く

拙速な進め方や絶滅危惧種アユモドキの保全策の不確実さに、内外で疑問の声が上がっている京都スタジアム(仮称)を含む一連の開発計画を巡って、4月23日、都市計画手続きとスタジアム建設に対する根本的な見直しを求めて、世界最大の国際環境保全団体である世界自然保護基金(WWF)ジャパンが京都府と亀岡市に要望書を提出した。
 WWFジャパン事務局長付の草刈秀紀氏は、平成19年に山田啓二京都府知事が公布した「京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例」において、検討会議の段階からWWF派遣委員として加わり、実際に亀岡での取り組みを見てきた。「亀岡は同条例のモデルケース、発祥の地であるのに、なぜこのような事業の推し進め方をするのか?立ち止まって考えて欲しい。」と言う。草刈氏はまた、開発の根本的な見直しにより、準絶滅保護種オオワシの営巣や希少種シデコブシの保全に成功した事例として、2005年の愛知万博を挙げた。
 要望書に対して市は「専門家会議の意見を受けて誠実に回答したいが、計画そのものを変更する事はない。」とコメントしている。