京都府が亀岡市に建設を予定する球技専用スタジアム計画をめぐり、亀岡市議会の総務文教委員会は11日、住民グループの提起を受けて提案された住民投票条例案について集中審議した。条例案を疑問視する声が相次ぎ、委員会採決では反対5、賛成2で否決された。本会議での採決は13日に行われる。

集中審議には条例制定を直接請求した「亀岡みらいつくり隊」のメンバー2人が参考人として出席し、「将来の財政負担や治水面など心配事をクリアできるような情報を、行政から提供してもらうことが目的」と理解を求めた。

条例案に反対する委員からは、第1条にある「JR亀岡駅北側に誘致された府の専用球技場のための用地無償提供の可否を明らかにする」との文言について質問が集中した。「無償でなければ問題ないのか」「駅北の場所が問題なのか」と参考人に問いただした上で、「(条例案は)市民には分かりにくい」「この案では(住民投票を)やる意味がない」などと述べた。

条例案に肯定的な委員は「分かりにくければ条例案を修正すればいい」と反論した。

委員会後、同隊の向井弓子共同代表(59)は「条例案の真意をくみ取ろうとしない議員の姿勢には落胆したが、他の多くの市議が真剣に傍聴していた。本会議採決でこそ各議員の賢明な判断に期待したい」と話した。

亀岡商工会議所など24団体から提出されていた、スタジアム建設推進を求める請願は賛成多数で可決された。

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